2025年7月5日、「大災害が起きる」としてSNS上で注目されている日付が迫っています。その発端は、かつて“予言漫画”として話題になった『私が見た未来(完全版)』。そして今、その予言の波紋が広がる中で、著者・たつき諒氏が新たに出版したのが『天使の遺言』です。
『天使の遺言』とは?
- 著者:たつき諒(竜樹諒)
1954年12月2日生まれ。『私が見た未来』で東日本大震災を予言したとされ注目された元漫画家。 - 出版社:文芸社
- 発売:2025年6月
- 価格:1,650円(税込)
- 販売状況:初版は予約で完売、発売日当日に重版が決定。
書籍の構成と特徴
- たつき氏の生い立ちや漫画家としての歩み、サイババとの出会いなどのスピリチュアル体験を中心に構成。
- 少女漫画作品(約50ページ)も収録。
- 目的:予言をめぐる誤情報や憶測を正し、著者の真意を直接伝えること。
本書のポイント
- 2025年7月5日の新たな予言や具体的情報は記載されていない。
- 人柄や精神性に焦点が当てられた自伝的内容。
- 一部で「7月5日には何も起こらないと断言した」とのSNS投稿も見られるが、これは書籍を読まずに拡散された二次情報であり、注意が必要。
読者の反応は?
- 「たつき氏の素直な心や美しさが伝わる」
- 「読むことで魂が癒された」
- 「予言の続報を期待していたので少し物足りなかった」
スピリチュアルやオカルト的な内容を期待した読者には賛否が分かれる一方で、著者の人間性に共感する声も多く見られます。
なぜ誤解が広がったのか──『私が見た未来(完全版)』の影響
- 注目の背景:1999年に出版された原作では、2011年の東日本大震災を予知したとされ話題に。完全版では「2025年7月5日の大災害」予言が追加され、再び注目を集める。
- 拡散の流れ:特にX(旧Twitter)やYouTubeで急速に拡散。一部では「日本沈没」「富士山噴火」といった極端な憶測も流れる。
- 社会的影響:防災意識の向上という側面もある一方で、過度な不安やパニックを引き起こす投稿も増加。
広がった代表的な誤情報
「富士山噴火」説
- 内容:7月5日に富士山が噴火、日本が壊滅するという予言。
- 実態:原作にも完全版にも富士山噴火に関する記述はなし。SNSでの誤解やなりすましが原因。
- 著者の対応:『天使の遺言』で明確に否定。
「5の法則」
- 内容:「災害は5のつく日や時間に起きる」とする説(例:7月5日、5時55分など)。
- 実態:完全な創作。たつき氏の夢日記にはそのような記載は一切なし。
- 著者の対応:『完全版』および『天使の遺言』で「偽情報」と明言し否定。
なりすましによる混乱
- 著者を装ったSNSアカウントや動画投稿者によって、災害の時刻や被災地に関する根拠のない情報が拡散。
- 結果として一部の人々の不安が高まり、観光や航空業界にも影響。
たつき諒氏の伝えたいこと
著者は2025年7月5日の災害予知夢について、「夢で見た内容」としてその存在を認めていますが、断定的な予言ではないと明言。富士山噴火や5の法則といった誤情報には明確に反対しています。
そのうえで、災害への備えの大切さや、スピリチュアルな生き方、誠実に生きることの意味を静かに訴えています。
彼女の発信は決してオカルトを煽るものではなく、「どう生きるか」を問うメッセージとして受け止めることが大切です。
まとめ──信じることの力と、向き合う姿勢
『天使の遺言』は、著者・たつき諒氏の人生と信念を描いた一冊であり、単なる予言本とは一線を画しています。
本書から伝わるのは、「予知夢」や「スピリチュアルな体験」を著者自身が本気で信じ、真剣に語っているという事実です。それは、デマや作り話とは違う次元の“信じる力”であり、それゆえに多くの人が心を動かされるのかもしれません。
しかし、信じることの力が強い分、不安や憶測が過剰に広がるリスクもあります。だからこそ、7月5日という日を前に、私たちは誰かの言葉を鵜呑みにするのではなく、自分の感覚で受け止め、冷静に向き合うことが大切です。
恐れるのでも、盲信するのでもなく、「今をどう生きるか」を考える──それこそが、著者が本当に伝えたかったことなのではないでしょうか。
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