2025年5月18日、新名神高速(三重県内)で6台が絡む多重事故が発生しました。
この重大事故の引き金となったのは、“逆走車”だったと見られています。事故後、問題の車はそのまま現場から逃走し、現在も行方は分かっていません。
三重県警は、道路交通法違反(事故不申告など)の疑いで捜査を進めており、車両の行方と運転者の特定を急いでいます。
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高速道路での逆走、実は「年間200件以上」発生
警察庁によれば、高速道路での逆走は毎年200件前後発生しており、依然として深刻な交通リスクとなっています。
2023年のデータでは、逆走による事故の約6割が65歳以上の高齢者によって引き起こされたものであり、年々その傾向が顕著になってきています。
逆走が多い場所と主な原因
逆走が発生しやすい場所としては、以下のようなポイントが挙げられます。
- IC(インターチェンジ)やJCT(ジャンクション)などの出入り口
- 直線路・カーブなどの単路部
- 料金所の前後
原因としては、
- 高齢者による進入ミス
- ナビゲーションの誤誘導
- 飲酒運転
- 運転技術や認知機能の低下
などがあり、中でも高齢ドライバーの誤判断は深刻な課題です。
誰にでも起こりうる「ナビの誤誘導」
カーナビの案内を信じて走行していたら、気づかぬうちに逆走していた──
そんなケースも少なくありません。ナビの設置は当たり前となっていますが、その情報を過信しすぎることが逆走を招くケースもあります。
対策としては:
- 地図データを定期的に最新に更新すること
- ナビはあくまで補助ツールと認識し、自分の目で標識を確認すること
- 「おかしい」と感じたら、安全な場所で一度停車して見直すこと
ナビの誤案内は、誰にでも起こりうるミスです。技術に頼るだけでなく、自分の判断力も常に試されているという意識を持ちましょう。
逆走車を見かけたらどうする?
警察庁の注意喚起によれば、逆走車は追い越し車線(右側)を逆に走ってくることが多いとされます。
このため、最も左側の走行車線を走るほうが比較的安全とされています。
逆走車を発見した場合は、
- 無理に避けようとせず
- スピードを落として路肩など安全な場所に停車
- 110番通報などで早期対応を促す
という行動が推奨されています。
命に関わる逆走事故、まずは「起こさない」意識を
逆走事故の多くは、対向車との正面衝突という最も危険な状況を引き起こします。
一度の判断ミスが、自分や他人の命を奪いかねない──その重さを改めて意識することが必要です。
高齢ドライバーについては、地域や家族での話し合いや運転見直しの支援制度を活用するなど、無理に運転を続けさせない環境作りも社会全体の課題です。
自分が起こさない、そして周囲にも気を配る。
そんな一人ひとりの小さな注意が、大きな事故を防ぐ第一歩となるはずです。
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