2025年6月11日(水)、午後4時44分に満月を迎えます。
この時期の満月は、毎年「ストロベリームーン」と呼ばれ、特別な名前で親しまれています。
観測チャンスは、月の出直後である6月11日18時50分頃。そしてわずかに欠け始めた翌12日も、条件が揃えば見ることができそうです。
「ストロベリームーン」って何?
ストロベリームーンとは、アメリカの先住民(ネイティブアメリカン)が、イチゴの収穫期にあたる6月の満月をそう呼んだのが始まりとされます。
その名前から「赤い月」と連想されがちですが、実際にはほんのり赤みがかって見える程度。
赤く見えるのはなぜ?
赤く見える理由は、太陽の出入りと同じ原理です。
- 夏至に近いこの時期、満月は一年で最も低い高度で昇る
- そのため月の光が大気を長く通過し、青い光は散乱、赤い光がより届きやすくなる
この自然現象によって、普段よりも“赤みがかった”満月が見られることがあるのです。
今年の観測チャンスは?(天気予報付き)
ただし、赤く見えるかどうか以前に、そもそも見えるかどうかが今年は微妙な情勢です。
都市 | 天気(6/11) | 観察見込み | コメント |
---|---|---|---|
東京 | ☔ 雨 | × | 終日雨予報。長雨の可能性が高く、観測は難しそう。 |
大阪 | 🌩 にわか雨・雷 | △ | 一時的な晴れ間に期待するしかありません。 |
札幌 | ⛅ 午後に雨や雷 | △ | 雨が止めば可能性あり。運次第。 |
福岡 | ☁ 曇り後に晴れ間 | ◎ | 今年最も観測の可能性が高い地域です。 |
どうしても見たい方は、翌日12日もワンチャン。満月から時間が経ってはいますが、肉眼ではほぼ満月と見えるでしょう。
ストロベリームーンと赤月は別物?
「赤い月」と聞くと、皆既月食による“赤月(ブラッドムーン)”を連想する方もいるかもしれません。
しかし、この2つは全くの別物です。
- ストロベリームーン:通称。6月の満月。赤く見えることもあるが、主に時期の名前。
- 赤月(Blood Moon):皆既月食で太陽光が地球の大気を回り込み、赤い光だけが月を照らす現象。
「恋が叶う」って本当?
ストロベリームーンにまつわる言い伝えには、「好きな人と見ると結ばれる」というものがあります。
たしかに、年に一度という希少性がロマンティックに映るのでしょう。
でも実はこの話、近年SNSなどで広まった比較的新しい言い伝えとも言われています。
イチゴの収穫と恋愛成就。結びつかなくもないですが、どこか後付け感も否めません。
ロマンティックに見せかけた“梅雨の暇つぶし”?
ジューンブライドにしてもそうです。
ヨーロッパでは6月は乾季で結婚シーズンにぴったり。でも日本は、梅雨真っ只中。
「6月に結婚すると幸せになれる」という文化は、日本ではブライダル業界が作った商業的な演出という説も有名です。
まとめ:ストロベリームーン、ロマンを盛りすぎでは?
ストロベリームーンもジューンブライドも、「年に一度の恋愛イベント」というには、少し無理があります。
天気は悪いし、恋が叶う保証もない。
それでも空を見上げてしまうのは、やっぱり“特別”という言葉の力なのかもしれません。
年に一度の恋愛話なんて、七夕で充分。
ストロベリームーン?ジューンブライド?
ロマンティックを盛るには、6月の日本はちょっと湿気が多すぎる。
──たぶん、みんな、暇なんだと思う。
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